育児休業の申出への対応方法とは
事業主は、要件を満たした労働者が育児休業の申出をした場合、これを拒むことはできません。ただし、次の労使協定がある場合は、このかぎりではありません。
労使協定で申出を拒むことができる場合
次のような労働者について、育児休業をすることができないこととする労使協定があるときは、事業主は育児休業の申出を拒むことができます。拒まれた労働者は育児休業をすることができません。
① 継続して使用した期間が1年に満たない労働者
② 配偶者が常態として育児休業に係る子を養育することができると認められる労働者
③ その他育児休業をすることができないとすることについて合理的な理由があると認められる労働者
(1)「労使協定」とは
労使協定については、
労働基準法のポイントの「労使協定」とはをご覧ください。
(2)「配偶者が常態として育児休業に係る子を養育することができる労働者」とは
「配偶者が常態として育児休業に係る子を養育することができる労働者」とは、その労働者の配偶者が次の①から④までのすべてに該当する場合です。
したがって、①から④までのいずれか1つでも要件を欠いた場合は育児休業の申出を拒むことはできません。
① 職業に就いていないこと(育児休業等により就業していない場合や1週間の就業日数が2日以下の場合を含みます。)。
② 負傷、疾病等により、子の養育が困難な状態でないこと。
③ 6週間(多胎妊娠の場合は14週間)以内に出産予定でないこと、または産後8週間以内でないこと。
④ 育児休業に係る子と同居していること。
(3)「育児休業をすることができないとすることについて合理的な理由があると認められる労働者」とは
「育児休業をすることができないとすることについて合理的な理由があると認められる労働者」とは、次のいずれかの場合です。
① 育児休業の申出の日から1年以内(1歳6か月までの育児休業をする場合は6か月)に雇用関係が明らかな労働者
② 1週間の所定労働日数が2日以下の労働者
③ 内縁の妻(夫)が上記(2)の①から④のすべてに該当する労働者
会社独自の制度がある場合
会社独自の制度として、育児・介護休業法を上回る制度が会社の就業規則や労働協約、労働契約で規定されている場合は、その定めによります。
Q&A
Q1:妻が専業主婦の場合は、男性労働者には育児休業を与えなくてもよいですか?
A1:育児・介護休業法では、原則、1歳に満たない子を養育する労働者が希望した期間の育児休業を取得できることとしています。
ただし、上記のように、労使協定を締結して、その労働者の配偶者が(2)の①から④のすべての条件を満たした場合は、育児休業の申出を拒否できるとしているにすぎません。
例えば、配偶者が専業主婦であっても、負傷、疾病等でこの養育が困難な場合や産前6週間(多胎妊娠の場合は14週間)以内に出産予定であるか、産後8週間以内である場合は、育児休業をすることができます。
Q2:すべての男性労働者を労使協定で育児休業の対象から除外することはできますか?
A2:上記の労使協定を締結した場合に、育児休業の対象から除外できる労働者の範囲は、育児・介護休業法で定める最大の範囲ですので、これより除外できる労働者の範囲を広げることはできません。
したがって、すべての男性労働者を労使協定で育児休業の対象から除外することはできません。

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